必見!塗り替えをお考えの方へ技術的アドバイス! その2

4. 壁のひび割れ対策

塗装をした後、塗膜の寿命以前に壁のひび割れが再発する可能性があることから弾性塗料が開発されました。

名前のとおり、このタイプの塗料には弾力性があり、建物や壁面の伸縮にある程度対応できます。
「複層弾性」とよばれる旧来の高級品の廉価版として登場した
「単層弾性」は、戸建住宅の塗り替え工事で多用されていますが、「単層弾性ローラー仕上げ」といっても、充分な量の塗布を行わない業者も多く、注意が必要です。
「塗装後に生じるひび割れへの対策」としては、微弾性フィラーでの下塗りを厚くしておくことも若干の効果があります。

弾性塗料はサイディングの塗り替えには適しません。
サイディングの継目には「コーキング」というゴム状の素材が詰めてあり、ここがひび割れたり裂けたりしているときは「コーキング」をやり直す必要があります。

モルタルの外壁にしてもサイディングの外壁にしても、塗料の性能を過信することは禁物です。
あくまでも状態に適したしっかりした下地調整が塗装の前提です。

5. カビや汚れを防ぐ塗料

カビや藻の発生を抑える薬剤を添加した塗料が発売されているほか、塗装する際に塗料に混ぜて使用するタイプの薬剤もあります。

カビの菌は数百種類にも及び、現在の技術ではすべての菌に有効な防カビ剤は作られていませんから、絶対ではありませんが効果はあります。

もう一つの汚れの原因は大気汚染の影響や粉じんの付着によるものです。これらの汚れに対しては、塗膜表面の化学的構造に工夫を加え、雨水によって汚れを洗い流してしまう効果を与えたり、セラミックの微粉末を配合して静電気の発生を低下させようという技術が使われています。
また、近年では付着した汚れを分解する「光触媒」という技術を応用した塗料も登場してきました。

6. 耐久性と塗り替えコスト
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塗り替え工事代

 直接工事費

塗料代と人件費

塗料・工法の選択により上下
(耐久性=工事回数に影響)

 間接工事費

足場の架設費用、ハケやローラーなどの消耗品、養生にかる費用

工事1回ごとに必要だが
耐久性には無関係

 諸経費

交通費、通信費、事務所・車の維持経費 等 のほか、営業経費

 利益

企業として存続・発展するために必要

《 表3/塗り替え工事代の内訳 》

6年くらいを塗り替えの目安にする塗料を選んだ場合と、12年くらいを塗り替えの目安にする塗料を選んだ場合とでは、次の塗り替えの時期が大きく変わってきます。

どの程度の塗料を選択するかで「直接工事費」が上下するわけですが、「間接工事費」と「諸経費」は、高い塗料を使っても、安い塗料を使っても、基本的には変わりません。工事の回数分だけ支払うことになります。

つまり、1回の工事にかかる費用が多少かさんでも、長持ちする塗料を選択して先々の工事回数を減らした方が、長い目で見ると、結果的には割安になると言えるでしょう。

7. 何を塗れば良いのか

例えば、築15年の木造モルタル住宅の外壁を、高価なフッソ塗料で塗り替えれば以後20年間まったく塗り替える必要がないか、というと必ずしもそうではありません。
なぜなら、塗膜自体の耐久性が高くても塗膜の伸び率を上回るひび割れが生じる場合があるからです。
建物自体に問題がある場合には塗装だけで建物の劣化を防ぐのには限界があります。

また、汚れに強いといわれる低汚染タイプの塗料であっても、まったく汚れないわけではなく「いつまでも塗りたて」ということはあり得ません。膜として問題がなくともやはり汚れれば塗り替えたくなるものです。

さらに、築後に一度でも不適切な塗装が行われている場合、その上に塗り重ねる塗料がどんなに高級であっても「不適切な層」からはがれてしまう可能性もあります。

つまり、これを塗れば絶対完璧という塗料は無いのです。

しかし、「絶対」はなくても「最善」はあります。
優秀な業者は千差万別の建物のそれぞれに適した「最善」を提案してくれるでしょう。

8. 見積合わせについて

2社以上から見積もりをとることを「相見積」または「見積合わせ」といいます。

その場合に気をつけなければいけないのは、金額を算出するための条件を同じにすることです。

業者によって書式が違い、見積書をよく見てみると、工事の範囲(どこを塗り、どこを塗らないのか)が違っていたり、塗料は同じ種類でも塗る回数が違っている場合があります。
塗料の名前や工法など、専門的なわかりにくい言葉は納得がいくまで担当者に尋ねてみましょう。

ただし、かなり厳密な見積合わせを行ったとしても、書類通りの仕事が確実に行われるのかどうかは「わからない」のです。

工事が始ってから完全にチェックすることも事実上、不可能に近いです。
(施工管理が行き届いているはずの公共工事ですら、手抜き工事が発覚することがあるのですから)

一番安い業者が最も良心的な業者とは言い切れず、高いから良い仕事をするとも限りません。
実はこれこそが見積合わせのほんとうに難しいところなのです。

業者の選定はくれぐれも慎重に行うべきですが、疑いや駆け引きだけでは決して良い結果は生まれません。
結局のところ、「信頼関係を築ける業者を選ぶ」ことが一番大切なことと言えるでしょう。

資料協力 神奈川県横浜市 曽根塗装店


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